JSRT 巻頭言 | Jpn. J. Radiol. Technol. 2003; 59(9) |
第31回秋季学術大会開催にあたって
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佐々木正寿 |
第31回秋季学術大会は,平成15年10月10日(金)〜12日(日)の 3 日間,秋田市文化会館で開催いたします.東北地区での秋季大会は,平成 4 年に山形市,平成 8 年に仙台市で開催させていただいていますので 7 年ぶり,3 度目の秋季大会開催となります.人口31万余の北日本の中核都市秋田市は,藩政時代から秋田藩佐竹氏20万石の城下町として栄え,現在も市内に史跡旧跡が点在する城下町特有の落ち着いた街です.いたるところ‘美’という冠がついたフレーズが多く見受けられます.秋田美人,秋田美酒,美林−秋田杉,美味しい米−こまち,などなど訪れる方には期待と夢を膨らませてくれる街です. 大会テーマにもやはり‘美’を付し,「躍進する放射線技術!美の国秋田から」といたしました. さて,本大会に328題というたくさんの一般発表演題をお寄せいただきました.このようにたくさんの演題をお寄せいただき,実行委員一同驚きと感謝の念で一杯であります.これまで秋季学術大会を盛り上げていただいてまいりました歴代関係者のご努力と,会員皆様のご協力・ご支援の賜物と厚く感謝申し上げますと同時に,開催運営に実行委員一層の重責を痛感しているところであります. 特別講演は,「脳卒中発生減を目指すプロジェクトX─秋田脳研の軌跡とPET開発─」と題し,秋田県立脳血管研究センター名誉所長の上村和夫先生にお願いいたしました.先生は,昭和43年,当時日本一脳卒中多発地域であった秋田県に設立された脳血管研究センターに当初から参画され,その目的を果たすべき奮闘努力の軌跡をお話いただきます. また,白神山地ブナ林再生事業プロジェクトリーダー村田孝嗣先生には,秋田・青森県境に位置する世界遺産白神山地について「世界遺産白神の自然と共に生きるために」と題してご講演をいただきます.どちらも信念と情熱を傾けられたお話を拝聴できるものと期待しております. 分科会は,今年から新たに発足しました医療情報分科会を含めた 7 分科会から,教育講演をはじめ各分野の最新情報と討論も盛り込まれています. また,時間を有効にご利用いただくために10日,11日の両日のお昼には,6 題のランチョンセミナーを設けましたのでご期待ください. 最終日の公開シンポジウムは,「マンモグラフィによる乳がん検診普及に向けて」と題して一般市民公開講座を行います.安全で有効性のある乳がん検診システムについて東北大学大内憲明先生の基調講演をはじめ,各方面のみなさまのお話をいただく予定です. 東北地方での全国規模の学術大会に多くの会員の参加をしていただくために,実行委員会は,初の試みとして学会会場内に生後 8 カ月から小学 3 年生までを対象とした託児室を開設しました.申し込み制ですが,ぜひご利用いただきご参加をお願いいたします. また,本大会から一般研究発表はPCによるプレゼンテーションのみとさせていただきました.PCでの運営には,専門要員の確保を含め万全の体制を敷くべく鋭意準備中でございます. 最後になりましたが,ご共催いただきました日本ラジオロジー協会(JRC),ご支援を賜りました日本画像医療システム工業会,日本放射線技術学会関係者の皆様に感謝申し上げます. (理事,第31回秋季学術大会大会長) |